FCPAレーザには様々な応用用途がありますが、特に健康医療産業もその1つです。 高パルスピーク強度および超短パルスは、平均出力を低く保ちながら、生体組織に熱損傷を与えない処理を可能にします。 これにより高分解能顕微鏡検査から精密な外科手術まで、幅広い医療用途に非熱処理が可能になります。 これらレーザ特性は、医療分野で使用されるデバイス製造にも有益です。 このような医療デバイスにとって重要事項は、材料特性がレーザ加工中に変質することを防ぐことにあります。

微細加工に効果的な超短パルスレーザのユニークな特性は、複雑で繊細な外科手術を行うのにも大いに役立ちます。 FCPAレーザを使用すると、組織の周囲部位をほとんどあるいは全く損傷することなく正確に組織を切除することができます。フェムト秒レーザの組織改変のための最も定評ある用途の1つは、LASIK(生体内レーザー屈折矯正術)です。 損傷を最小限に抑えることができるFCPAレーザは、目の繊細な透明の角膜を切開する手術に理想的です。

LASIKは長年にわたり行われてきましたが、新しい『 SMILE 』手法が開発され、現場でも使われております。 白内障手術のような他のタイプの視力矯正にも受け入れられております。 他にもフェムト秒レーザの可能性として、年齢とともに発生するレンズ剛性を軟化させることによる老視の減少もあります。

後処理前の医療装置材料のフェムト秒レーザ微細加工。
左: 直径3 mm、厚さ250 µmの生体吸収性チューブ上の1 mm径の穴。
右:直径5 mm、厚さ50 µmのナイチノールチューブのパターンカット。

FCPAレーザでは、CWまたは長パルスレーザを使用する場合に問題となるデバイス材料の変質を避けることが可能になります。 UVレーザの使用では、有機材料に特有の問題があります。 さらにレーザ焦点スポットの周囲の材料の熱によって誘発される変化をなくすか、または可能な限り小さくする必要があります。 FCPAレーザを使用すると、HAZ(熱影響部)のデブリ、リキャスト、バリを抑えるとともに、高精密な微細加工部品を作成することができます。 これは過剰な後処理を必要とせずに医療デバイスを製造する上で重要になります。